追跡クッキー /サードパーティ クッキー
クッキーが技術的には、スパウェアではないことを別のコラムで述べました。しかし、クッキーがスパイウェアとみなされていたことには、理由がありました。
クッキーは本来、唯一それを設定したサイトからのみアクセスが可能です。これは利用者が1つのサイトから他のサイトに移動している間も、元のサイトでの情報を保存しておくためです。しかしこの技術が悪名高い DoubleClick 社によって乱用されました。その手法は、彼らのサーバからさまざまなバナー広告を表示し、それらのサーバからクッキーを設定、読み込むことでユーザのサーフィングを追跡するすることです。これらのクッキーは、サードパーティ クッキーと呼ばれるもので、ユーザが表示しているWebサーバから設定されるファーストパーティ クッキーとは違って、見えない間に、バナー広告に埋め込まれたJava スクリプトにより設定されます。DoubleClickは、数千ものWebサイトに広告を持っていて、それらの各広告は自身のサーバから呼び出され、クッキーを設定、読み込みを繰り返すことで、ユーザがどこにいるかを把握することができるシステムを構築することができました。
先にも述べましたがクッキーは、スパイウェアではありません。しかしクッキーの技術を乱用したこうしたシステムは、ユーザの嗜好の監視、プライバシの侵害であることは確かです。
しかし、こうしたことから自身を守る方法はすでにあります。
以下に追跡クッキー (サードパーティ クッキー)を回避するためのブラウザの設定を紹介しておきます。
Mozilla や Netscapeでは 編集> 設定で
プライバシーとセキュリティ -> クッキーで"文書があるWebサイトから送信されてくるクッキーのみ受信する"を選択します。これによりサードパーティのクッキーがブロックされます。クッキーの期限や他のプライバシー設定を行い、クッキー、ダウンロード マネージャ、サーフィング履歴を調整することができます。
最新バージョンの Internet Explorerでは、ツール -> インターネット オプションで “プライバシー”タブをクリックし、"詳細設定" ボタンを押します。
"自動Cookie処理を上書きする"をチェックし、サードパーティ クッキーにある"ブロック"をチェックします。 先日下院を通過した SPY ACT法案では、このサードパーティクッキーなどによる情報収集を違法としてします。
サードパーティ クッキーの乱用についての禁止を連想されることとして、”個人情報を収集、送信することを禁止、閲覧した Webページを集め、広告表示に利用することを禁止、例外として、唯一読んでいる Webページのみが情報を集め、特定のWebサイト内でのみこれを利用できる”としています。
by 2005.06.03 T.Sakamoto
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